実数と計算 (計算と位相)

私はいろんな興味を持ってますが,もっとも大切な研究テーマは、 です。皆さんご存知のように、コンピュータは0と1という記号の世 界で動いています。デジタルとは、通常、このような、離散的な記号で表現さ れる世界をさします。それに対し、我々の存在する3 次元空間はアナログであり連続に広がっていますし、数学が扱う対象も、 実数など、連続なものの方が多いでしょう。こういった連続なものに対し、記 号操作である「計算」をどのように導入できるか考えています。

空間がどのように連続につながっているかを表現する道具として、「位相」と いう概念があります。実は、計算と位相とは密接に関係しています。非常に荒 い説明ですが、位相では、「近くの点の集まり」(近傍)という概念が重要で すが、近くにあるという観察は、計算によって近似を求めることにより行われ ると考えられます。そして、人間ができるのは、この近似を求めることだけで あり、空間内の個々の点を直接扱うことはできません。観察によって得られた 情報を総合して、目的の点について考察するだけです。このように、計算を通 して位相(空間のつながり方)について考えると、普通の教科書に載っている のとは違った位相の見方ができます。

私は、グレイコードというコーディングが、実数の上に素直な計算構造を提供 することに気がつき、それを通して、計算的に位相空間について考える(数学 的な)研究をしています。また、それと関連して、計算概念そのものを考える、 (計算機科学的な)研究もしています。計算機科学、位相空間論、数理論理学、 幾何学など、いろんなものが関連しています。デジタルとアナログをつなぐ研 究ですから、両方の概念が混じりあって、面白いです。

このことについて、簡単なサーベイを書きました。

また、これに関して、一般的な雑誌などに書いた文章です。




CCA 2005

Second International Conference on Computability and Complexity in Analysis
August 25th to 29th
Kyoto University
2005年の8月25日から29日まで、ここ(京都大学人間環境学研究科、 大会議室)で、「CCA2005: 第2回解 析学における計算可能性と計算複雑度に関する国際会議」が開催されました。 多数の皆様の参加、ありがとうございました。