八幡市立橋本小学校でのオブジェの製作









2005年9月29日

京都府教育委員会の夢大使(大志)派遣事業で八幡市立橋本小学校を訪問し、5,6年生全員、205人に対してこの立体に関する講義と、穴あき四面体オブジェの製作を行ないました。

まず、体育館に集まった生徒を相手に、90分ほど立体図形とその影に関する話をしました。長時間、難しい話を聞くのはつらそうでしたが、オブジェの製作だけを楽しむのではなく、この立体を通じて数学的に考えることの面白さを伝えたいというのが私の考えです。この講義で、この立体が正方形に見えるということを納得(?)してもらってから、グループに分かれて、オブジェの製作開始です。

グループ分けは、全員をまず4つのグループに分け、それぞれのグループを4つのグループに分け、それらをさらに4つのグループに分けて、一番小さいグループは、3人か4人からなるようにしています。

生徒には、事前に、真ん中にひし形に枠のついた長方形の紙と、ひし形のシール紙のセットを配って、長方形の紙のひし形の枠の中に自分の似顔絵を、シール紙の方には各自の名前を描いておいてもらいました。この長方形の縦横とシール紙の2本の対角線は同じ長さで、縦横の長さの比が 1:1.73 (1対ルート3) になっています。3人のグループのところは、もう1セット余分に用意することとし、各グループで4セットづつ、全体で256セット用意しておいてもらいました。

似顔絵とシールの見本。私の息子が作ってくれました、
似顔絵は横長、名前は縦長に書くこと。

最初の仕事は、この長方形の紙を折って四面体にして、その裏にしーる紙を貼ることです。これで、前面に自分の描いた似顔絵、裏面に名前の入った正四面体が、256個できます。


長方形の紙には、このように折り目をつける。
それを組み立てて、裏にシールを貼る。
上下を間違わないように貼ること。

次に、各グループで、4つの正四面体をくっつけます。4つとも、絵の上側の頂点が上に来るように置き、同じ方向から似顔絵が見えるように向きをそろえ、下に3つ、正三角形に並べて、その上に1つ載せればできます。つなげ方が分かったら、グループで協力して6つの頂点をセロハンテープでくっつけます。これで、4ピースの穴あき四面体が64個できます。


4人で囲むように見ながら作業をすると、向きを合わせるのが大変。みんなが1つの方向から見るのがコツです。できたグループは、顔のついている面をこちらに向けて私に見せてくれます。正四面体というものを、面や頂点の方向からではなく、辺の方向から見ると正方形に見えるということを、自然に学んでいる証拠です。

次に、4つのグループが集まって、4ピースの穴あき四面体をくっつけて、16ピースの穴あき四面体を作成します。これは、先ほど4ピースのものを作った時と同じ要領です。16ピースのものができると、みんな大はしゃぎ。新聞社のカメラマンを追っかけて、四面体を手に、グループでピースをしています。これが16個できます。

次は、64ピースです。大きいものができるほど、子供たちのボルテージもあがってきます。これが4つできます。

いよいよ、4つの64ピースの穴あき四面体を壇上に集めて、256ピースのものの作成です。これは、全員参加は不可能。各グループの代表者の人に壇上にあがってもらって、作成です。補強のために、竹ひごを回りにつけました。そして、用意してきた台に載せて、完成です。




表から見ると、みんなの描いた似顔絵がみえます。


裏から見ると、みんなの書いた名前がみえます。

いよいよ完成!!みんなで記念撮影をしました。

この製作で学んでほしかったこと。

このオブジェ製作を授業で行ってみたい方へ。

今回の材料は、以下のものです。


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