すべての人のためのJavaプログラミング 第3版

著者:立木秀樹・有賀妙子 / 出版社:共立出版

書籍サポートページ

本書で学習するのに必要な Java, Visual Studio Code のダウンロードとインストールの方法について。

Java 処理系は,Oracle が提供している Oracle JDK 以外にも, Librerica JDK などの Open JDK に基づいた JDK がいくつか存在しています。「すべての人のための Java プログラミング」は,Java 8 以降のバージョンの Java 言語処理系(JDK)と Java FX (OpenFX) が必須です。 本書で用いる開発環境としては,コマンドラインによる実行と Eclipse を想定してましたが, 近年,より使いやすく,他の言語との親和性も高い開発環境として Visual Studio Code が 広く使われるようになってきました。また,Librica JDK が,バージョン 8 だけでなく,そ れ以降のバージョン(Ver. 21 など) にも,OpenFX を最初から組み込んだ処理系を提供して います。

ですので,Visual Studio Code と,Librica JDK の組み合わせが,Mac でも Windows でも 共通して使える,本書のもっとも相応しい学習環境といえます。ここでは,そのインストール方法を 説明します。 Eclipse と Librica JDK (Ver. 8) を用いた,以前の環境の構築方法については, こちらを参照してください。

liberica jdk (Full) のインストール:

  1. liberica jdk の Web ページ

    にアクセスして,LTS version (long-term support) の一番新しいバージョンの Liberica JDK を選びます (Current release でもいいですが,LTS の方が安定して使えるはずです)。 現時点では,Liberica JDK 21 LTS です。

  2. Windows および Mac の,Liberica 21 の ダウンロードのためのボタンが表示されますが,それを 押さないでください。少しスクロールダウンして,Windows および MacOS (および Linux )において Package を選べるメニューがあります。このメニューで,Standard JDK ではなく「Full JDK」を選んでください。 (自分の持っているマシンが x86 ではなく ARM のアーキテクチャのマシンの場合には,x86 ではなく ARM を選んでください) MSI, Zip, DMG, PKG などいろんな形式があります。どれでもインストールできますが,ここでは,Windows x86 の Download MSI を選んだとします。 ダウンロードされたファイルの名前が, 「bellsoft-jdk21.0.6+10-windows-amd64-full」などの「full」を含む名前になっていることを確認してください。 「How will you use Liberica JDK?」というウィンドウが現れますが,アンケートの類なので,答えずに消しても問題ないと思います。
  3.  ダウンロードしたファイルを起動すると,Setup Wizard が開いて自動的にインストールされます。インストール先は,標準では,Windows では ProgramFiles:\BellSoft の下, Mac では /Library/Java/JavaVirtualMachines の下で, 「liberica-jdk-21-full.jdk」といった名前のフォルダが作られているはずです。

このテキスト用の教材のダウンロード方法 :

  1. https://www.i.h.kyoto-u.ac.jp/users/tsuiki/ にある,Java プログラミングのリンクをたどって,教科書のホームページにいき,そのダウンロード のページを開きます。
  2. その指示に従って,「Eclipse 版」の javaEveryoneEclipse302.zip をダウンロードします。そして,適当なディレクトリに展開をします。
  3. json-simple のページ から,json-simple-1.1.1.jar をダウンロードし,javaEveryoneAnswer302 のフォルダーに置きます。 >

Visual Studio Code のインストール

  1. Microsoft の, Visual Studio Code のページの,「Visual Studio Code をダウンロードする」からダウンロードします。Mac の場合,.zip ファイルを展開して「ダウンロード」 フォルダから,適当な場所(Application フォルダ)に移動しておきましょう。
  2. 起動すると,最初に,「表示言語を日本語にしますか」と聞かれます。 聞かれなければ,メニューの View から Command Palette を選び,その中の Configure Display Language を選び,Japanese を選んで,Japanese Language Pack for Visual Studio Code を選んでインストールします。
  3. 「ようこそ」のページが開いていることを確認します。 もし,「ようこそ」のページが開いていなければ,メニューの「ファイル」から,「新しいウィンドウ」を選んで開いてください。
  4. 「開始」の項目の中の「開く...」を選びます。
  5. file chooser が出るので,先ほどダウンロードした,本教科書の教材のページ javaEveryoneEclipse302 を選びます。
  6. JavaEveryone302 の chap02 の T21.java を選び,最初の例題が表示されていることを確認します。
  7. 通常,これにより,Extension Pack for Java という拡張機能が自動的にインストールされます。インストールされない場合には,左側のメニューの5番目(拡張機能)をクリックして,左上の検索欄に,Extension Pack for Java と入力して,Extension Pack for Java を選んでインストールします。
  8. 画面右上の右三角ボタンが実行ボタンです。これで実行します。
  9. 正しくできていれば,エクスプローラに,JAVA PROJECTS という項目ができて,そこに, javaEveryone302 と javaEveryoneAnswer302 というプロジェクトが表示されるはずです。
  10. 実行ができない場合には,JDKの設定がうまくいっていない可能性があります。 JAVA PROJECTS の項目にあるメニューから Configure Java Runtime を選んで,そこで,Java Version の中で,JDK を選んでください。
  11. もし,「問題」ウィンドウにエラーが表示されて, 「Build faild, do you want to continue」 と聞かれても, Proceed としてください。基本的に警告が表示されているだけです。プログラムが動き,ウィンドウが開いたら成功です。
  12. 「問題」のウィンドウのエラーが「T22.java javafx cannot be resolved to a type」 といったエラーの場合には,javafx を用いた jdk でないということです。10 の項目にもどって liberica-jdk-21-full.jdk が選ばれているか確認してください。