すべての人のためのJavaプログラミング 第3版

著者:立木秀樹・有賀妙子 / 出版社:共立出版

書籍サポートページ

本書で学習するのに必要な Java, Eclipse のダウンロードとインストールの方法について。

Java 処理系は,Oracle が提供している Oracle JDK 以外にも, Librerica JDK などの Open JDK に基づいた JDK がいくつか存在しています。 「すべての人のための Java プログラミング」は,Java 8 に基づいています。また,Java FX が必須です。

本書の学習環境としては, Eclipse と Oracle JDK を同時にインストールできる,Pleiades All in One をインストールし,その中で,利用する JRE を JDK 8 (1.8) にするのが楽と思われます。 しかし,大学によっては,ライセンスやサポートの関係で,Oracle JDK は使わないことになっている場合があります。ここでは,Java 8 に基づいた Java FX を含む Open JDK に基づいた Java の処理系をインストールする一例として,Librica JDK をパソコンにインストールし,Eclipse をインストールし,本書のタートルグラフィックス・ライブラリを利用できる状態にする手順を紹介します。 これは,2022 年 4 月時点での情報です。各 Webページの提供する内容や Webページのレイアウトは頻繁に変化しますので,この通り実行できるとは限りません。そのことをご注意ください。

liberica jdk 1.8 (Full) のインストール:

  1. liberica jdk の Web ページ

    にアクセスして,LTS version (long-term support) Download JDK 8 のリンクをたどり,"Liberica OpenJDK Download Center" のページにいきます。

  2. インストールするのは,JDK8 の Standard JDK ではなく, Full バージョンというものです。Standard では,JavaFX が含まれません。少しスクロールダウンして,Windows x86 または MacOS x86 の Package のメニューで,Standard JDK ではなくFull JDK を選んでください。 LibericaJRE-8-Full ではなく,LibericaJDK-8-Fullの方です。 MSI, Zip, DMG, PKG などいろんな形式があります。どれでもインストールできますが,ここでは,Windows x86 の Download MSI を選んだとします。
  3. ダウンロードしてきた bellsoft-jdk8u322+6-windows-amd64-full.msi (バージョン番号などは異なるかもしれませんが,full という文字列がファイル名にあることを確認してください。)

    を実行すると,Setup Wizard が開きます。 Next でインストール先を聞いてきます。標準(Windows では Program Files:\BellSoft\LibericaJDK-8-Full, Mac では /Library/Java/JavaVirtualMachines/liberica-jdk-8-full.jdk) にインストールするとして話を進めます。 Next, Install ボタンでインストールが開始されます。"Full" と名前についていることを確認してください。

Eclipse のインストール:

  1. LibericaJDK (C:Program Files\BellSoft\LibericaJDK-8-Full など) がインストールされていることを確認の上,次にIDE(統合プログラミング環境) の Eclipse をインストールします。
  2. eclipse は, Eclipse Foundationのサイト からダウンロードします。Get Eclipse IDE 2021-03 というところの,Download x86_64 bit というボタンをクリックして,インストーラーを ダウンロードします。インストーラーを起動すると,インストールするプログラムを選ぶ画面になるので, 「Eclipse IDE for Java Developers」を選びます。 すると, Java 11+ VM と,Installation Folder が選べる画面になります。確認して,INSTALL をクリックします。 Installation Folder は,記録しておきましょう。

Eclipse の日本語化::

  1. このままでは英語バージョンなので,日本語化したい人は, https://mergedoc.osdn.jp から,Eclipse Pleiades plugin をダウンロードします。上の方にある「 Pleiades All in One ダウンロード」ではなく,その下の「Pleiades プラグイン・ダウンロード」から,自分のマシンタイプに合ったものを選びます。それで現れるページには,広告などがたくさんあってどれをクリックしていいか分かりにくいですが,上の方にある,Preparing to download Eclipse Pleiades plugin という文字列の下にある http://ftp.***.zip というリンクをクリックして,このファイルをダウンロードします。pleades-win.zip というファイルがダウンロードされるはずです。
  2. ダウンロードしたファイルは,zip ファイルという,複数のフォルダとファイルをまとめて一つにしたファイルです。OS によっては,自動的に展開(解凍するといいます)したり,あるいは,展開してなくても中身が見えるようにしたりします。これを展開するには,Windows では,マウスの右ボタンでメニューを出して,その中から「すべて展開」を選びます。
  3. 展開したファイルの中の,setup.exe (setup.app) を実行します。実行時に,セキュリティのダイアログが出ることがあります。その時の対処法は,https://mergedoc.osdn.jp にマシンタイプごとに書いてあります。また,Mac では,ダウンロードしてきたファイルを最初に実行する時には, 単にダブルクリックするのではなく,Ctrl-クリックでメニューを出し,そこから開くを選ぶ必要があります。
  4. 日本語化するアプリケーションを選択できるようになっているので,先ほどダウンロードした eclipse フォルダの eclipse.exe (mac では Eclipse.app) を指定します。そして,「日本語化する」を選びます。
  5. 日本語化を行うと,デスクトップにできていた,Eclipse へのショートカットが動かなくなることがあるようです。ファインダで,eclipse がインストールされている場所 の eclipse/java-2020-06 の下)を開いて,eclipse.exe を起動しまが,マウスの右ボタンからショートカットを作成してディスクトップのものを置き換えておくのがよいでしょう。
  6. eclipse を起動すると,ワークスペースとして用いるディレクトリの選択が出てきます。 デフォルトでは,ホームディレクトリに workspace あるいは eclipse-workspace という名前で作ることになっているはずです。
  7. 「ようこそ」の画面は必要がないので,消しましょう。
  8. 左側にパッケージ・エクスプローラーがある画面が現れます。

Eclipse の設定::

  1. この授業では,JDK 8 と,liberica-jdk-8-full を用います。そのように Eclipse に設定を行います。 Mac では ディスプレイ左上の Eclipse のメニューから preference を選びます。 Windows では,「ウィンドウ」を選び,その中の「設定」を選びます。その中の,Java のメニューを,左側の三角をクリックすることにより開きます。
  2. 「インストール済みの JRE」の項目を選びます。 メニューの中から,先ほどインストールした,BellSoft Liberica JDK.1.8.0... (ロケーション ... jdk-8-full.jdk/Contents/Home や C:\Program Files\BellSoft\LibericaJRE-8-Full) を選びます。適用をクリックします。
  3. インストール済のJREのメニューの中に、選ぶべきものが載っていない場合には、「追加」→「標準VM」から JRE home のところのディレクトリをクリックして,BellSoft Liberica JDK.1.8.0 をインストールしたディレクトリを指定します。
  4. また,「コンパイラー 」の項目を選びます。そして,コンパイラー準拠レベル を,1.8 に設定します。 「適用して閉じる」をクリックします。 「コンパイラー設定が変更されました。これらの変更を適用するために再ビルドしますか?」と質問されるので,再ビルドします。

このテキスト用の教材のダウンロード方法 :

  1. 私のホームページ https://www.i.h.kyoto-u.ac.jp/users/tsuiki/ にある,Java プログラミングのリンクをたどって,教科書のホームページにいき,そのダウンロード のページを開きます。
  2. その指示に従って,「Eclipse 版」の javaEveryoneEclipse302.zip をダウンロードします。zip を展開する必要はありません。
  3. Eclipse を起動します。
  4. 「ようこそ」の画面は必要がないので,消しましょう。
  5. 左側にパッケージ・エクスプローラーがある画面が現れます。(形状は,バージョンなどにより異なるかもしれません。)
  6. ここで,ファイルメニューからインポートを選びます。
  7. 一般の中の,「フォルダーまたはアーカイブからプロジェクト」を選びます。「次へ」を押します。
  8. 一番上の行の「ディレクトリ」か「アーカイブ」を選ぶようになっているところで,「アーカイブ」を 選択します。 2 でダウンロードした zip ファイルを選択します。
  9. インポートソースのところで,0 でダウンロードした zip ファイルを選択します。(ブラウザが勝手にzip ファイルを展開する時がありますが,その時には,もう一度 zip ファイルを作ってそれを指定してください。 mac なら,ファインダーで folder を選んで,右クリックで,「... を圧縮」を選びます。)
  10. フォルダーを選ぶ画面で,一番上の Eclipse の設定, javaEveryoneEclipse302.zip_expanded のチェックをはずして,下2つだけにチェックが入った状態にします。そして,完了を押します。
  11. パッケージ・エクスプローラーに javaEveryone302, javaEveryoneAnswer302 が出てきて,赤いエラーマークがついてなければ成功です。
  12. 赤いエラーマークがついていると,上で Eclipse の設定の JRE の設定がうまくいっていない可能性が高いです。
  13. javvavEveryone302 をあけます。
  14. chap02 の中の T21.java を選択します。ソースファイルが現れます。
  15. 画面上部にある緑色の右三角マーク(実行ボタン)をクリックします。
  16. ウィンドウが開いて,タートルが2匹動いたら成功です。 (途中,セキュリティ関係で,Eclipse にキー入力の権利を与えたりする必要がある場合があります。)
  17. コンパイラーのバージョンのエラーが出たら, 上の Eclipse の設定のコンパイラーのバージョンを再度行ってください。

うまくいかない時 :

  1. Eclipse と JDK は,設定の変更が頻繁に行われます。最初から JDK 8 が付随している, Pleades の 「 Pleiades All in One ダウンロード」を選び,その中から,JRE を JDK 8 (1.8) にしたら,うまくいくかもしれません。 (大学のマシンでは,ライセンスやサポートの関係で,JDK 8 は使わないことになっており,そのため,この複雑な設定をしています。)

文字化けの対処 :

ソースコードのコメントなどで日本語が文字化けすることがあります。 本書サポートページでは,文字コードとしてUTF-8 を用いています。Mac では,デフォルトで UTF-8 です。Windows では,ファイルコードの変更が必要ですです。メニューから 「ウィンドウ」を選び,その中の「設定」を選んで,設定ウィンドウを開きます。左側のメニューより、[一般]→[ワークスペース]を選んでください。右側に現れるワークスペースの設定の中で,「テキスト・ファイル・エンコード」から,UTF-8 を選んでください。